2年間インド株投資をしてみた結果

2年間インド株投資をしてみた結果
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  • 2027年には世界第3位の経済大国に
  • 2023年に総人口が中国を抜き世界トップに。今後28年間続く人口ボーナス
  • オルカンなどの世界株投信に占める割合はまだ2%弱。伸びしろが大きい

といったような喧伝も相まって引き続き注目度が高いインド株投資。

私は2022年から投資信託の買付を始めておりますが、実際どんなものなのかをご紹介したいと思います。

改めて、インド株式

日本からインドに投資したいと思っても、個別株に投資できるのはADR(米国預託証券)対象の数銘柄に限られます。

そのため、買い方としては投資信託・ファンドもしくはETFに投資するのが一般的になります。
投資信託はここ1~2年でラインナップが増え、選択の幅が広がっています。

米国株との比較

この手のチャートはどこを起点とするかで見え方変わりますが…
5年前を起点に、インドを代表する主要30銘柄で構成されたSENSEX指数とS&P500とを比較したグラフだとこのような形です。
ローソク足がSENSEX、赤い折れ線がS&P500です。

2000年2月10日を起点として、

  • SENSEX:+77.54%
  • S&P500:+73.06%

となっています。
コロナ禍が明けるか明けないかの2021年7月あたりから差がつきはじめています。
22年10月頃までは米国は利上げの嵐でしたのでS&Pはその影響を受けているのに対し、SENSEXは2022年6月下旬から右肩上がりで推移しました。
2024年9月時点ではその差は大きく開き、インド株がS&P500を大きくアウトパフォームしていました。

しかし、この半年間は軟調です。2024年9月末からダウントレンドが続いており、2025年の年明けからは一段ときつくなりました。

依然と強い期待

上記、昨年9月から続くダウントレンドの分析はPICTETのこちらの記事に詳しいです。
調べていると、直近のダウントレンド入りする前のデータを拾っているものが多く、こちらが最新状況をよく表していると思います。

今後の見通しについても触れられていますので、ご参考にどうぞ。

かいつまむと
  • 中国経済の回復期待の高まりから、中国市場にマネーが向かっている
  • 足元(2025年1月)の予想PERは21.5
  • インドの個人投資家による投信積立制度「SIP」を活用した投資資金が拡大傾向で買い支え
  • 今後は景気下支え策の効果などにより、いずれかの時点で景気は底打ちし、回復に向かうと期待される

一方で、インドは主要国の中でも関税率が高いことからアメリカ・トランブ政権から関税が問題視される可能性があることもレポートで指摘されています。
また、モディ政権のリーダーシップがいつまで続くか、というリスクも指摘されることが多い印象です。

インド株 保有している投信

2022年当時から「すでにインド株は割高だ」といった声も聞こえ、慎重に見る向きもあったのですが、「実際にやってみないことには自分ごととして実感できない」が私のモットーですので、投資信託への少額積立を始めました。

保有している投信

私が保有しているインド株ファンドは下記の2つです。

  • イーストスプリング・インド・コア株式ファンド(愛称:+αインド)
  • SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)

下記のデータは、いずれも2025年3月3日時点のものです。

イーストスプリング・インド・コア株式ファンド(愛称:+αインド)

こちらはイーストスプリングの看板投信「イーストスプリング・インド消費関連ファンド」と「イーストスプリング・インド・インフラ株式ファンド」それぞれの投資先ファンドに半分ずつ投資する、消費とインフラのいいとこ取りを狙った投資信託です。

インド株投信は、インフラ関連に投資するものと、消費関連に投資するものが人気です。

  • インフラ:政府のインフラ予算大幅増(2013-18年と比べ2019-24は3.5倍)の追い風を受け、直近5年は他タイプと比べて抜群の成績。人気化している分、下落率も大きい。
  • 消費:インドのGDPの6割は個人消費。その巨大市場に投資するタイプは10年で見るとインフラ関連以上の成績。この先も有望な分野でもある。

特筆すべきはアクティブ型なのに信託報酬が0.9905%と低いこと。

イーストスプリング・インド消費関連ファンドおよびイーストスプリング・インド・インフラ株式ファンドの信託報酬はどちらも1.950%です。

なお、このファンドはネット販売専用で、過去2回の決算では分配金は出ていません。

SBI証券ファンド詳細から引用
ファンド データ
信託報酬(税込)/年信託財産留保額純資産総額(2月末時点)ベンチマーク
0.9905%0.3%161億5600万円なし
トータルリターン
1ヶ月6ヶ月1年設定来
本ファンド-7.97%-9.83%11.29%52.06%
カテゴリ平均-7.98%-10.23%7.63%

SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド(愛称:サクっとインド株式)

2023年9月22日に設定された比較的新しい投資信託です。
ブラックロックが運用を行う「iシェアーズ・コア SENSEXインディアETF」を実質的な主要投資対象とするインデックス型のファンドで、SENSEXインデックス(配当込み・円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用されています。

インドのインデックス投信は指数に勝ちにくい、という特性があります。
これはインドではファンド内で銘柄を入れ替える際に売買手数料がかかり、加えて外国人投資家に対する規制や、売却益に対する課税(12.5%~20%)があるためで、先進国に投資するファンドに対して運用にコストがかかります。
そのため、ほとんどのインデックス型は指数に負けています。

元々持っていたインド・コア株式ファンドの信託報酬が少し気になる(それでも競合ファンドより安いのですが)とともに、インデックスでやってみるとどんな感じかな?ということから2024年1月から積み立てを始めました。

設定来の基準価額、純資産総額の推移は下記の形です。

SBI証券ファンド詳細から引用
ファンド データ
信託報酬(税込)/年信託財産留保額純資産総額(2月末時点)ベンチマーク
0.3138%なし688億3900万円BSE SENSEXインデックス(配当込み、円換算ベース)
トータルリターン
1ヶ月6ヶ月1年設定来
本ファンド6.747.204.5010.49
カテゴリ平均-7.98%-10.23%7.63%

インド株 投資信託の投資結果

さて、肝心の私の投資実績です。
ちょっと長くなって恐縮ですが、全期間掲載してみます。

イーストスプリング・インド・コア株式ファンド

購入金額購入口数累積口数月末基準価額損益率
2022.11¥25,00023,07123,071¥10,8360.00%
2022.12¥3,0002,95926,030¥10,140-5.73%
2023.1¥3,0003,14429,174¥9,146-13.93%
2023.2¥3,0003,31432,488¥9,309-11.05%
2023.3¥10,95811,49343,981¥9,077-11.20%
2023.4¥3,0003,27947,260¥9,565-5.74%
2023.5¥3,0003,06850,328¥10,5053.75%
2023.6¥3,0002,82353,151¥11,30111.32%
2023.7¥3,0002,63955,790¥11,29710.65%
2023.8¥3,0002,60858,398¥11,72914.24%
2023.9¥3,0002,52460,922¥12,05916.69%
2023.10¥3,0002,47963,401¥11,90014.39%
2023.11¥3,0002,46365,864¥12,42618.68%
2023.12¥3,0002,34968,258¥12,77321.16%
2024.1¥5,0003,71371,971¥13,66427.79%
2024.2¥5,0003,43375,404¥14,44532.90%
2024.3¥5,0003,43178,835¥14,77133.91%
2024.4¥5,0003,25382,088¥15,75540.64%
2024.5¥5,0003,07785,165¥15,90439.70%
2024.6¥5,0002,94288,107¥17,31549.63%
2024.7¥5,0002,94191,048¥16,86343.55%
2024.8¥5,0003,11694,164¥16,05535.03%
2024.9¥5,0003,01297,176¥16,61438.04%
2024.10¥5,0003,022100,198¥16,63136.64%
2024.11¥5,0003,068103,266¥16,05030.55%
2024.12¥5,0003,029106,295¥16,52233.09%
2025.1¥5,0003,203109,498¥15,20621.57%
2025.2¥10,0006,777116,275¥14,43614.22%

振り返ると、積み立て当初はマイナス。これはよくあることかなと思います。
2023年3月に足したものが効いたのか、5月からプラスに浮上しそれ以降順調に利益を増やせています。
2023年は毎月3,000円の積み立てで、2024年から5,000円に増額しています。これは新NISAの成長投資枠に応じたものです。

ピークは2024年6月の49.63%。以降、ダウントレンドに沿って利益幅が減っていっていますが、やはり2025年に入ってからがきついですね…。
とはいえ、こちらの積み立てはまだまだ継続します。あれこれ考え、もう一つのインデックス型の積み立てを止め、こちらに一本化しようと決めたので2月から月10,000円の積み立てとなっています。

SBI・iシェアーズ・インド株式インデックス・ファンド

こちらは新NISAを期に2024年から積み立て開始しました。
毎月きっちり5,000円(12月のみ成長投資枠の関係で端数)、1年間積み立てた結果は…

購入金額購入口数累積口数月末基準価額損益率
2024.1¥5,0004,8154,815¥10,5731.82%
2024.2¥5,0004,7089,523¥10,8353.18%
2024.3¥5,0004,59114,114¥11,0483.95%
2024.4¥5,0004,49718,611¥11,4726.75%
2024.5¥5,0004,49423,105¥11,4655.96%
2024.6¥5,0004,24527,350¥12,42313.26%
2024.7¥5,0003,98431,334¥11,9066.59%
2024.8¥5,0004,49335,827¥11,3631.78%
2024.9¥5,0004,49340,320¥11,7425.21%
2024.10¥5,0004,31044,630¥11,8886.11%
2024.11¥5,0004,23248,862¥11,5362.49%
2024.12¥2,5922,19451,056¥11,8475.03%
2025.1¥5,0004,27353,329¥11,049-2.33%

ご覧の通り、積み立て初月からプラスで推移し、6月には+13.26%まで伸びたものの、それほど波が無い=安いところで買っていないためか、利益率はそこまで大きくならず。
やはり投信は安いところで多く口数を積み増しておくことが重要なんだなと感じます。

2025年2月からは、もう一つのイーストスプリング・インド・コア株式ファンドに集約しようと思い、積み立ての設定は解除しています。
ただ、今は基準価額が低くなっていて口数を多く買えるので、もう一度再開しても良いかも…とも考えています。悩みます。

2024年だけの比較

2024年1年間だけで比較してみると、以下のようになります。
2つのファンドの買付日を2週間くらいずらしているので、それが影響しているのかもしれませんが、予想に反してインデックス型のiシェアーズ インド株式の方が若干好成績でした。

購入金額購入口数評価額利益率
ES インド・コア株式¥60,00038,037¥62,8454.74%
iシェアーズ・インド株式¥57,59251,056¥60,4865.03%

以上、保有中のインド株投信2件の検証でした。
現在も続く調整がいつまで続き、いつからまた力強い成長を見せてくれるのかは分かりませんが、「安いところはより多くの口数を積み立てられる」というドルコスト平均法の基本にのっとり、これからも積み立てを継続したいと思います。

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